僕が出逢った十人十色

20代の集大成を迎える井口陽平さんの覚悟 Vol.4

20代最後に成し遂げたいこと

井口 陽平
1991年生まれ。大阪出身。NPO法人若者応援コミュニティとりのす代表理事、株式会社リンガーリンク代表取締役、 SDGsネットワークおかやま若者部会代表、一般社団法人Community rapport理事を務め、エンターテインメント×人材育成をテーマに、 大学生と地域住民を繋ぐ「まちなか大学祭」や、企業の魅力を知るバスツアーなどを企画・運営している。

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うまくいかなかったら全部辞める

ケンフィー 2年前も聞いたと思うんですが、来年の抱負って何ですか?(取材日:2019年12月)

井口 陽平 2年前なんて言ってたかな。2年前の記事を読むのが怖いけど、 この企画で「来年の抱負は?」って言ったやつは、ほぼ全部その通りになってるから。ただひとつ思っているのは、2021年で30歳になって、 こういう活動し始めてから10年になるのね。だから、店を辞めてから携わってることも関係してくるけど、私がいなくても、 ずっと続いていく仕組みを作っていくことに今すごく興味があるんよ。SDGsネットワークおかやまっていう連合体があって、 その中で35歳以下限定の若者部会の代表になって活動しているけど、30前後で活動されている方々がいても、その下の年齢層の人には全く繋がっていなくて、 「社会を良くしていく」というところに社会起業家やNPO法人が存在しているはずなのに、それぞれの団体のためになり始めてるから良くないねっていうところから始まっんよね。 これは人生をかけてやっていることのひとつで、それでうまくいかなかったら全部やめようと思ってる。

ケンフィー 全部辞めるんですか・・

井口 陽平 人生は辞めんよ(笑)。人生は辞めないけど、NPO業界からいなくなろうかなって思ってる。 自分が思っていることが今の時代に合うかどうかという答え合わせを、この2年でしようと思ってるから、この2年間、 そういうことを事業として本気でやって、うまくいかんかったら、何の未練もなく岡山も離れようと思ってるから。 でも逆に、それがうまくいった時は、一生すると思うよ。自分が10年間でやってきたことが社会に本当に必要だったのか、 いや、そうじゃなかったのかの答え合わせを、この2年でしようかなと。あと、その意見に賛同してくれる人がやっぱりどれだけいるのかなっていう答え合わせもしていきたいし。 だから30歳=2021年っていうのが自分の人生の20代の締めくくり。だから2020年は?って言われたらちょっとなんとも言えないけど、自分の中では2021年を目標にしてる。

ケンフィー すごい覚悟ですね!

これまでやってきたことを見直していく

井口 陽平 でも、きっとうまくいくから。いや、分からんな(笑)。でも、うまくいかんかったら辞める覚悟でやってるし、 これは関わっている人全員に言ってるんよ。もう、これで無理だったら辞めると。自分自身で期限決めてないと頑張れないのかもって思い始めたんよ。 ここまでで、ある程度の数字的な結果が出なかったら辞めるとかって自分で決めて、自分に課していかないと、人生は無限にあるわけじゃないから。 だからこそ、2021年、30歳を目標に決めてるかな。

ケンフィー 投資とかでも「損切り」が重要だって言いますもんね。あと、2年前の取材と比べて覚悟を感じました。

井口 陽平 そうね。あの時は「こうなったらええな」「こう生きていけたらええな」みたいな感じだったと思う。 夢物語じゃないけど、今は言葉に体がついてきた感じかな。でも、それは鬱になったというのも影響している思う。ただ、あと2年といっても、 この10年を振り返れば、あっという間に過ぎそうな気がする。毎日いろんなことをやってたから、10年間のうちどこを切り取っても、 1年が短かったと思うことは1回もなかったし、この2年もそうなっていくと思う。

ケンフィー この2年が勝負ですね。

井口 陽平 今思い出しんだけど、こういう活動を始めたのが19歳の4月で、その時、なぜか知らんけど 「30歳まで」って言ってたんよ。自分しか見れない日記みたいなものにも、19歳の自分が10年を意識して書いてて、 「あぁ、そうなっとるわ」って思って。

ケンフィー その2年の中で、2020年はどんな1年にしたいとかってありますか?

井口 陽平 2020年はやりたかったことを全部やってみようと思ってる。それで、2021年はそれを整えていく。 だから2020年で、ちょっとずつ今までやってきたことの整理を始めようかなと思ってて。でも取捨選択の整理は2019年にやったから、 2020年は「自分はこれをこういうことでやってたんだよね」「こういう想いがあってこれをやってたんだよね」というのを体系化していこうと思ってる。 集大成の一歩手前が2020年で、2021年で集大成。

ケンフィー とりあえず、2年間で集大成を目指すんですね。

井口 陽平 そのあとはどうなるかはわからない。でも本当にうまくいかなかった時を望んでる気持ちもあって。 店を辞めるときに、もう2019年で岡山を出ていこうと思ってたから。もうこの街に未練もないんだなと思ってたんだけど、店を辞めた次の日、 10月20日に電話がかかってきて、「もう1回やってみようかな」「あと2年やってみるか」と思わせてくれたんよね。

ケンフィー ドラマ化できそうなお話ですね。これからも楽しみにしています。

井口 陽平 楽しみにしてください。エンターテイナーではいたいなと思ってるので。

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