僕が出逢った十人十色

NPO法人を立ち上げた井口陽平さんの想い Vol.6 NPO法人の人件費の仕組み

対談企画「僕が出逢った十人十色」第2弾は、大学1年のときから数々のイベントを立ち上げ、今ではNPO法人を立ち上げて若者応援など多彩な問題に対して取り組もうとしている井口陽平さんに話を伺いました。

井口 陽平
1991年生まれ。大阪出身。NPO法人若者応援コミュニティとりのす代表理事、株式会社リンガーリンク代表取締役、 SDGsネットワークおかやま若者部会代表、一般社団法人Community rapport理事を務め、エンターテインメント×人材育成をテーマに、 大学生と地域住民を繋ぐ「まちなか大学祭」や、企業の魅力を知るバスツアーなどを企画・運営している。

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NPO法人の人件費の仕組み

ケンフィー  (株式会社はNPOと違って)すぐ立ち上げられる反面、お金が結構かかるんですよね

井口 陽平  そうそう。ただ儲けたいってなったら、それは株式の方が儲けることは出来るんだけど、別にNPOでも儲けちゃいけないわけじゃないから。

ケンフィー  でも儲けた分は全部事業に使うみたいな感じですよね?

井口 陽平  そうそう。ただ、めっちゃ儲かったら、例えば1ヶ月あたり100万給料を払うっていうことも出来る。 でも(今月は)150万出せるってなった時に、その50万はプラスでは出せないよっていうだけだから。 お金の話はいやらしいからアレなんだけど、本当に稼いだら、それは株式よりは稼ぐことは出来る。 株主さんとか、NPOで言うと社員さんに配当することは出来ない。応援してくれているからと言って、「ありがとうございます、 じゃあこれ優待券です。」みたいなのをお渡しすることは出来ない。

ケンフィー  給料は、それとは別なんですか?

井口 陽平  結局、給料って人件費じゃない?人件費って何かって言ったら、事業をするために使うお金じゃない?っていう考え方。

ケンフィー  なるほどです。

井口 陽平  だから生活していけないと事業が続かないじゃん、人がいなくなっちゃうから。 人件費も事業を遂行するためのお金っていう考え方だから、給料はもちろんNPOでも支払える。

ケンフィー  一方で支援者に配当みたいなことはできないんですよね。

井口 陽平  出来ない。そうそう。だからこういうNPO法人の仕組みとかっていうのはめちゃくちゃ難しいんよ。  だから自分が立ち上げたら、若い人に立ち上げ方を説明できるから、もっと若い人たちが気軽に立ち上げるようになればいいなって思っていて。

就職活動を改革したい

ケンフィー  きらめきプラザにもそういう資料を置いてますよね。

井口 陽平  そうそう。だからここは一番、中間支援組織だから資料は揃ってる。 ただやっぱりNPOを立ち上げてる人って結構高齢の方が多かったりとか、あと普通は仕事しながらしてるから、 NPOを立ち上げようとか、NPOについて話す人はあんまりいなくて。そのあたりもこれからちょっと伝えられたら良いのかなっていうのはある。 それは、多分、自分の中で就職活動を改革していきたいっていう思いがすごくあって。

ケンフィー  就職活動をどう改革していきたいですか?

井口 陽平  4年間または6年間で卒業した時に、「新卒で入るところ」イコール「株式会社」じゃなくて、NPO法人でも良いわけ。 だから、もっといろんな選択肢があるんだよって伝えていきたい。 自分が本当に行きたいところに行ける世の中にするためには、NPO法人だとか、一般社団法人だとか、 そういう法人格の存在も知ってもらわないといけないと思っている。

ケンフィー  確かに公務員か株式会社のどちらかに就職する人がほとんどですよね。

井口 陽平  そう。結局、学生から見られる意識があれば、「ちゃんとやろう」という思いが出てくるから、 何かそういう相乗効果になれないかなっていうのも考えている。

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